
大会概要・結果
| 大会名 | 第79回 富士登山競走 五合目コース |
| 開催日 | 2026年7月24日 |
| 開催地 | 山梨県富士吉田市 |
| 距離 | 約15km |
| 累積標高 | 約1,460m |
| 目標 | 2時間14分59秒 |
| 結果 | 2時間10分10秒 |
| 使用シューズ | ASICS EvoRide Speed 3 |
昨年は悔しい結果に終わった富士登山競走。今年は目標だった2時間15分切りを達成し、2時間10分10秒でゴールすることができた。本記事ではレース当日の様子やタイム分析、目標達成につながったポイントを振り返る。
レース前
ここでは、今回のレースの目標や準備、事前に計画しておいたレースプランについて紹介する。レース1週間前の意気込みや思いについては以下の記事でも詳しく解説しているので、ぜひご覧いただきたい。
目標
今回の目標は2時間15分切りに設定した。来年の山頂コース出走のために2時間20分をある程度の余裕を持って通過しておきたいという思いからである。
練習
富士登山競走に向けては、5/31の天草国際トライアスロン以降に本格的な準備を開始した。4,5月は走行距離が50km程まで落ちていたため、ジョグを中心に月間走行距離を増やしていくことを意識して練習を行った。
6月は150km、7月は200km程の練習を行った中で特に意識したことは、ジョグの中にアップダウンを入れることである。普段のジョグから上り坂を走ることで、上りに慣れたいと考えたため、このような工夫を行った。
また、流しの代わりに100m程度の坂ダッシュを5本走るような練習を入れることも、上り坂に慣れるために行った練習である。
20kmの枯渇走も行った。レース最終盤特有の体のエネルギーを搾り取っていく感覚で走る経験をしていたことはレース中にもすごく役に立ったし、やっていてよかったと思える練習だった。練習内容に自信を持ってレースに臨むこともやはり大切であると感じた。
ピーキングは約10日前から行った。走行距離を落とし、ポイント練習も10日前を最後に行っていない。最後のポイント練習も、ジョグ+坂ダッシュ5本という軽いものにすることで、本番への疲れを最小限に抑えるよう工夫した。
本番は上り坂で、速いスピードが必要な場面はそこまでないと考えたため、前日の流しは行っていない。
食事
レース2日前の夜から、意識的に炭水化物を摂るように心がけた。
| 2日前夜 | うどん大盛り、蕎麦 |
| 前日朝 | 蕎麦特盛り |
| 前日昼 | ほうとう鍋、パン2つ |
| 前日夜 | うどん、いなり寿司2つ、巻き寿司5つ |
| 当日朝 | いなり寿司2つ、巻き寿司5つ、味噌汁、羊羹 |
装備
レース時に着用したウェア、装備は以下の通り
| シューズ | ASICS EvoRide Speed 3 | 軽量で反発がある点が長いロード区間に向いており、グリップも十分なため。 |
| ランニングウォッチ | Garmin fenix 7 Pro | ペースや通過タイム、心拍を確認するため。 |
| タイツ | 2XU | |
| パンツ | TIGORA マルチポケット 4インチ ランニングショーツ | ジェル、フラスク、スマホなどを持ち運ぶという点において、揺れずに快適なため。 |
| カーフサポーター | ZAMST カーフスリーブ | |
| キャップ | UNDERARMOUR アイソチル ローンチ アジャスタブル キャップ | 日差し対策。 |
| ジェル | MEDALIST ENERGY GEL | エネルギー切れを防ぐため。30分おきに1つずつ、計3つ摂取。 |
| ドリンク | ソルティライチ | 水分、糖分、塩分切れを防ぐため。350mlのフラスクに入れて携帯。 |
レースプラン
①目標
目標は2時間15分切り
②通過予定
| チェックポイント | 予定通過タイム | 狙い |
| 浅間神社(3km) | 18:15 | とにかく抑えて走る |
| 中ノ茶屋 | 43:30 | 淡々と走る |
| 馬返し | 1:10:00 | ここまでは走り続ける |
| 五合目ゴール(15km) | 2:14:59 | 最後まで粘りきる |
レースレポ
スタートまで
スタート4時間前の4:30に起床。前日は21時半ごろに寝たため、6時間ほどの睡眠であったが、しっかり眠れたと感じた。朝食に助六、いなり、味噌汁を食べ、レースの準備をして会場に向かう。電車と1キロ強の徒歩で向かい、スタート1時間前の7:30に会場に到着。
レースシューズにはきかえ、カーフスリーブ、アームスリーブを着用し、トイレを済ませる。トイレには昨年同様列ができており、20分間ほど並んだ。
スタート前、恒例の「えいえいおー」を全員で行う。挨拶をした地元消防局の方の「馬返しへの上りは走って人にしかわからないキツさがある。」「人生は覚悟だ。」「輝くことを忘れるな。」という言葉に感動し、思わず涙が出そうになる。タロスはおじさんになってきているなと感じた。
感動してばかりもいられない。号砲までの時間はあっという間に過ぎた。
8:30いよいよスタート時刻を迎えた。
スタート〜浅間神社
スタートから少し走るとすぐに左に折れ、上り坂が始まる。ここは抑えて余裕を持って走ると決めていた。日差しの中で暑さは感じていたが、本番の力なのか、練習よりも良いペースで走ることができた。6:00/km程で走る。ここは予定通り。
浅間神社が見えると道は平坦になる。ここがこのレース唯一の平坦路だ。心拍を落ち着けながらペースを上げることができ、「今日は調子がいいぞ」と感じる。
浅間神社で右に折れ、平坦な道が終わるとあとは登りっぱなしだ。ここからは道の両側に気が生い茂っているため、日陰になり走りやすい。
浅間神社の通過タイムは18:00。ほぼ予定通りだ。余裕もある。
浅間神社〜中ノ茶屋
浅間神社から中の茶屋までは森の中の舗装された坂道をただひたすら登る。途中、30分が経過したタイミングで予定通りにジェルを補給する。
6:00/km〜6:40/kmのペースで淡々と登り続ける。平均心拍は165前後。そこまでの苦しさは感じず、ただただ淡々と登ることができている。
相変わらず調子はいい。
中ノ茶屋〜馬返し
中ノ茶屋から馬返しまではやや舗装された森の中を登っていく。アスファルトではないが、舗装はされており、まだ走りやすい。
息は上がり、ペースは落ち、だんだんと苦しくなってくる。だが、「馬返しまでは歩かない」と決めている。周りには歩いている選手も増えてくる。そんな中、自分のことだけを考え、淡々と走る。ペースが落ちても歩かないことにはこだわる。
馬返し前は特に勾配が急になる。だが、とにかく歩かないことだけを意識すると、カーブを曲がった先にエイドステーションが見える。馬返しについた。
ここまでの経過時間は1:11:35。予定よりやく1分半遅れてはいるものの、予定より余裕がある。これならいけると確信する。
馬返し〜五合目
馬返しを過ぎると、本格的な登山道になる。階段を登り、「富士登山競走」の横断幕がかかった門をくぐり、いよいよ始まるなと実感する。
昨年はこの登山道で両脚をつり、大幅なタイムロスをしてしまった。だが今年は違う。練習を積んできているし、そのおかげか余裕もある。
ここからの登りは階段も増え、勾配も一気に急になる。とにかく足を止めないように、一歩一歩歩いて登っていくことに意識を集中する。
途中、足が攣りそうな感覚が出る。あらかじめ用意しておいたエアーサロンパスを脚に振り、歩き続ける。足を伸ばすために止まると、体の他の部分が攣りそうな気がして、止まることはしなかった。
立ち止まらず順調に登り続けることができ、馬返し以降のペースは予定よりも速い。「少し頑張れば2時間10分切りも夢ではないかもしれない。」そんな思いがちらつくが、「欲張ってはいけない」と落ち着き直す。無理をして足が攣って止まってしまうことが何より怖く、淡々と登り続けることだけに意識を集中する。
途中、一度車道にでる。昨年の経験から、残りのおおよその距離はわかっている。時計を見て、残り時間を確認する。「2時間15分は切れたな」と確信する。
ゴール
佐藤小屋を右に曲がるとすぐにゴールがある。ゴールタイムは2:10:10。目標より約5分早いゴールとなった。嬉しさが込み上げると共に、「やっぱり2時間10分切れたかもな」と思う。だが、それよりも目標を達成した喜びが大きく、「やった、やった」と何度も独り言を言ってしまった。
結果分析
今回の結果は2時間10分10秒。目標としていた2時間15分を4分50秒上回ることができた。
昨年の記録は2時間44分37秒だったため、昨年からは34分27秒の短縮となった。昨年は馬返し以降で両脚が攣り、長時間立ち止まってしまったため、単純に比較することはできない。それでも、1年間の練習を経て大きくタイムを伸ばすことができたのは素直に嬉しい。
今回のレースプランでは、浅間神社を18分15秒、中ノ茶屋を43分30秒、馬返しを1時間10分で通過する予定だった。
実際の浅間神社の通過は18分00秒。ほぼ予定通りの入りとなった。
そこから中ノ茶屋までも6:00〜6:40/kmほどで淡々と走り、馬返しでは1時間11分35秒。予定より約1分半遅れたものの、ここで焦ることはなかった。
むしろ、馬返しまで「歩かずに走り続ける」という最初に決めていた目標を達成できたことのほうが大きかった。
今回の結果に繋がった要因は大きく3つあると考えている。
①走力そのものが上がった
4〜5月は月間走行距離が50km程度まで落ちていたが、富士登山競走に向けて徐々に走行距離を戻した。
6月は約150km、7月は約200km。ジョグを中心に距離を踏みながら、普段のジョグにもアップダウンを取り入れた。
単純に走行距離を増やしたことに加えて、上り坂を走る機会を増やしたことで、富士登山競走に必要な脚力を作ることができたと思う。
②苦しい状態でも動き続ける練習ができた
今回、最も効果を感じたのはここかもしれない。
100m程度の坂ダッシュや、20kmの枯渇走などを取り入れ、苦しい状態でも体を動かし続ける経験を積んだ。
実際のレースでも、馬返し以降はかなり苦しくなったものの、足が攣りそうになっても立ち止まることなく登り続けることができた。
昨年は馬返し以降で両脚が攣り、そこで大きくタイムを失った。
今年は、昨年止まってしまった場所で止まらなかった。
この違いが、今回のタイム短縮につながった一番大きな要因だったと思う。
③レースプランを最後まで守れた
今回のレースでは、
- 前半は抑える
- 馬返しまでは走る
- 馬返し以降は足を止めない
という3つを意識していた。
調子が良かったため、レース中には「2時間10分を切れるかもしれない」と思った場面もあった。
それでも、そこで無理にペースを上げることはしなかった。
昨年、脚が攣って止まってしまった経験があったからこそ、最後まで走り切ることを優先した。
結果として2時間10分10秒。
あと11秒で2時間10分を切ることはできなかったものの、目標だった2時間15分切りは余裕を持って達成することができた。
今回のレースを振り返ると、単純に「速く走れるようになった」というだけではなく、苦しいところで止まらず、最後まで自分の走りを続けられるようになったことが大きかったと思う。
一方で、足が攣りそうになる場面があったことを考えると、まだ課題も残っている。
特に、馬返し以降の長い登りを最後まで余裕を持って動き続けるための脚の持久力は、さらに伸ばしていきたい。
来年はいよいよ山頂コースへの挑戦になる。
五合目コースよりもさらに長い登りを走り続けるために、今回うまくいった練習を継続しながら、長時間の登りや登山道を想定した練習にも取り組んでいきたい。
まとめ
今回の富士登山競走五合目コースでは目標の2時間15分を切り、2時間10分10秒で完走することができた。
昨年は2時間44分37秒。途中で両脚が攣り、悔しい思いをした富士登山競走だった。
そこから1年間、走力を高め、坂道への対応を意識して練習してきた。そして今年は、苦しい場面でも足を止めることなく、最後まで走り切ることができた。
昨年の失敗を今年の成功につなげることができた。
これが今回の富士登山競走で一番嬉しかったことである。
2時間10分10秒という結果にはもちろん満足している。ただ、来年はさらにその先、山頂コースが待っている。
今回の経験を無駄にせず、来年は富士山頂を目指して、また1年間練習を積んでいきたい。
富士登山競走、今年は最高に楽しかった。
タロスは、、、、、、、また富士山に帰ってきます。



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